BEAUTY LIFE2016/1/29UP

メイクアップアーティスト
美容ライター
黒木 絵里さん
〜女性とメイク〜
皆様は、なぜメイクをされますか?
“キレイだと思われたい”、”キレイになりたい”という、自己満足と他人からの評価が大半を占めると思います。これは、女性として生まれ持った当然の心理で、「美意識」と呼ばれるものです。メイクは、今の自分よりも、もっと美しく見えるように、また、見せる(魅せる)ように、変身する手段なのです。人は、目で見ることで、美しいと感じたり、醜いと感じることが多い性質上、目から入る情報に手を加えることで、より美しく感じさせることが可能です。ですから、女性にとって”メイク”とは、生きる上で、「最強の武器」だといえるでしょう。
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“メイク”とは、一般的に「化粧をする」という風に理解されています。単語自体は、「作る」「創作」などの意味を持ちますが、日本では、”メイクアップ”の略語として使用されているのが主です。
少しオーバーに表現すると、”顔を作り上げる”ということ。
そう、筆者が思う”メイク”とは、まさに「錯覚」です。
Contents
女性と美意識
皆様は、なぜメイクをされますか?
“キレイだと思われたい”、”キレイになりたい”という、自己満足と他人からの評価が大半を占めると思います。
これは、女性として生まれ持った当然の心理で、「美意識」と呼ばれるものです。
メイクは、今の自分よりも、もっと美しく見えるように、また、見せる(魅せる)ように、変身する手段なのです。
日本女性は、古く平安時代より、顔に白粉(おしろい)を塗り、紅をさし、眉墨で眉を描くなどの高い美意識が根付いています。
それが時代とともに、使用するツールや手法も変化を繰り返し、現代へと継がれているのです。
このように、”女性”と”メイク”の関係というのは、非常に長い歴史をもったものなのです。
メイクと自己表現
昔は、通り一辺倒であったメイクの手法も、今では、ファンデーションの塗り方やアイシャドウの塗り方ひとつで、フェイスラインをシャープにみせたり、目を大きくみせるなど、人の顔型やパーツの形によってカスタマイズできるようになりました。
そのため、”メイク”とは、ただキレイにみせるだけでなく、”こう見られたい!”という自己表現の手段として用いるまでに変化したのです。
小さい頃、母親の口紅を大胆に唇に塗った経験はありませんか?
思い起こせば、筆者にもそんな小さい頃から「美意識」のカケラが備わっていたのかと微笑ましくもあり、また、とても不思議な気分です。
そんな出来事も、当時は、小さな自己表現のひとつだったのですよね。
大人になった今、肌の色や質感、眉の形やリップの色などを自由にチョイスし、自分をもっと美しく表現することができるようになったことは、無駄に年齢を重ねただけでなく、女性としての進化を遂げているのだなと誇らしく思います。
ノーメイクのときは、どことなく自信がなくうつむきがちな姿勢も、メイクをすることによって、言いようのない自信や積極性が生まれ、背筋もシャンと前向きに。
これは、精神的にとてもポジティブなことであり、自然と笑顔になって、自分だけでなく、周囲までハッピーな気分にすることができます。
メイクは最強の武器
筆者は、職業柄、たくさんの女性にメイクをする機会があります。
あるとき、”たれ目がコンプレックスだ”という女性と出会いました。筆者は、アイラインやアイシャドウでたれ目をカバーするように手を加え、ナチュラルに見える目の形に仕上げました。
すると、女性の目はみるみるうちに輝き、笑顔があふれたのです。
そして一言、「先生!魔法みたい!」と。
アイラインの引き方、アイシャドウのぼかし方ひとつで変わることができた! と感じた女性に、筆者は魔法をかけたわけでなく、「錯覚」をさせたのです。
だって筆者は、魔法使いではなく、メイクアップアーティストですからね!
人は、目で見ることで、美しいと感じたり、醜いと感じることが多い性質上、目から入る情報に手を加えることで、より美しく感じさせることが可能です。
ですから、女性にとって”メイク”とは、生きる上で、「最強の武器」だといえるでしょう。