BEAUTY LIFE2016/8/26UP

メイクアップアーティスト
美容ライター
黒木 絵里さん
〜シンプルという名の美しさを身にまとう〜
過剰に持ちすぎているものを整理し、本来の自分に何が必要かを気づくために必要な行動こそ、「美の断捨離」。規則正しい生活・食生活から成り立つ内側からの美が、ベースとなるのです。トラブルをカバーすることも必要なことではありますが、目的はもっと根本的なもの。美の取り繕いは、長続きしないのです。今の自分を内側から輝かせることを念頭におくと、自ずと必要なものが見えてきますよ。
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前回お話ししました「美の断捨離」。みなさま、実践していただけましたでしょうか。過剰に持ちすぎているものを整理し、本来の自分に何が必要かを気づくために必要な行動こそ、「美の断捨離」なのです。
黒木絵里のBEAUTY LIFEは、今回でいよいよ最終回。
筆者からみなさまへ、お伝えしたい美容のすべてを凝縮してお送りしてまいります。
「美」の厚着は本来の美しさを濁らせる
スキンケアアイテムやコスメアイテムは、今や市場であふれているため、インターネットの情報や販売員に勧められるがままに求めがち。
導入美容液のあとは化粧水、化粧水のあとに使う美容液をなじませてクリーム……と、使用するアイテムがとても多いですよね。
それらが本当に必要な肌状態の人であれば、それは有用なのですが、そこまでのケアが必要でない人にとってはtoo much。
それゆえ、あなたの本来の美しさを濁らせてしまうこともあるのです。
本当に必要なものの見分け方
前回お話しした「美の断捨離」を実践された方は、すでにお気づきかもしれませんね。人の美しさは、塗り固めて輝くものではありません。
規則正しい生活・食生活から成り立つ内側からの美が、ベースとなるのです。その素材をブラッシュアップさせるのが、スキンケアでありメイクアップなのです。
トラブルをカバーすることも必要なことではありますが、目的はもっと根本的なもの。美の取り繕いは、長続きしないのです。
今、あなたに必要なものは何ですか? 睡眠ですか? 良質な栄養ですか? それとも、人気のスキンケアアイテムですか?
今の自分を内側から輝かせることを念頭におくと、自ずと必要なものが見えてきますよ。
シンプルという名の美を身にまとう
私たちは、毎日何かしらのストレスと隣り合わせです。そのストレスとは、仕事であったり人間関係であったり様々。
肌にとっては、過剰なスキンケアやメイクアップも立派なストレスなのです。体力的にも精神的にもストレスを抱えると、肌に如実にあらわれ、また、肌にストレスをかけてもトラブルに発展します。
新鮮な食材に、過剰な味付けをするともったいない――たとえば、とれたての魚や野菜に、過剰な調味料をつけて食べることは、もはや素材に対しての冒涜ですよね。
「シンプル イズ ベスト」。それは、食材であっても美に関しても同じことがいえるのです。
余分なものを見分け、本当に自分に必要なものがわかった今、過剰なケアやメイクアップは必要ありません。
「最低限」なもの、「シンプル」なものをまとうだけで、内側から輝く美しさとの相乗効果は十二分に得られるでしょう。
肌トラブルをカバーしたくて、高いカバー力のファンデーションを求めるよりも、まずは「素材」、つまり「あなた自身の肌」を内側からケアをして、肌トラブル自体を解決することこそが、「求められる」ことなのです。
『ファンデーションを顔全体に塗らなければならない』
いいえ、決してそんな決まりはありません。
肌が本当にキレイであれば、UV下地にフェイスパウダーだけで済ませることができるかもしれません。
素材である「あなた自身」を磨くためには、ライフスタイルも深く関係します。そして「美の断捨離」をかけあわせることで、やっと「シンプルという名の美しさ」を身にまとうことができるのです。
生きることは楽しむこと、楽しむことは生きること。
一人ひとりの女性が、心から楽しみ、輝きながら過ごせますように……。